Firefox Hacks 翻訳日記

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zoom RSS 伽藍でもなく、バザールでもなく

<<   作成日時 : 2008/06/24 13:00   >>

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忙しい人のために結論から書いておく。
Firefox の開発モデルを伽藍とバザールの二項分類に当てはめるのは無理がある。
伽藍でもなく、バザールでもない、第三の開発モデルを考えるべきだろう。
ここではそれを「門前町」モデルと名付ける。
簡単に言えば、中央に伽藍(寺院)があり、その周囲にバザール(門前町)が広がるモデルである。

d’Arc さんの 「伽藍とバザール」という言葉はもはや死語であるらしい より。

Firefoxはこの時にソース公開されたNetscapeから誕生した。そのFirefoxの開発に携わる方がいわゆる「伽藍モデル」と呼ばれる開発手法を主張するということは、もはやFirefoxは「バザールモデル」の成功例とは呼べないのだろうか。

コメント欄でも複数の人がツッコミを入れているが、Mozilla Suite の時代にはバザールモデルであった、と言えるだろう。
だが、Firefox は Mozilla Suite のバザールモデルへのアンチテーゼとして開発が始まっている。

拙訳で恐縮だが、Ben Goodger の Firefox 開発の軌跡 から。

Firefox とその開発モデルには、多くの反感があったし、それは今でも残っている。開発モデルの作成当時、少数が常に多数よりも賢明と言えるか、強力な中央統制のもとに小さな開発チームを置くことのメリット、Mozilla のオーナーシップポリシーを遵守する必要性、などの意見が声高に叫ばれた。

この反感を乗り越えた(あるいは無視した)所に、Firefox の成功があったと筆者は考える。
Firefox のコアな部分の開発は、最初から伽藍モデルだったのである。

では、純粋な意味での伽藍かと言えば違うだろう。
ソースコードは公開されている。
Bugzilla へのアクセスも(セキュリティバグの一部を除いて)自由だ。
敷居が高いのは確かだが、城のように門番がいて侵入者をチェックしている、という状態ではない。
だから、ネーミングとして「城下町」モデルというのも考えたのだがボツにした。

さらに、Firefox を Firefox たらしめている拡張機能機構の存在を忘れてはならない。
コアな伽藍の回りに、多種多様な拡張機能がバザール状態で存在しており、伽藍の成功を左右しているのである。
象徴的な事例を一つだけ上げると、Firebug の Fx3 対応状況が Fx3 のブロッカーバグ になった。
伽藍なしで門前町が繁栄しないのは当然として、その逆もまた真になっている、と言えよう。

「伽藍とバザール」は、垂直方向の伽藍と、水平方向のバザールという絶妙な対比で議論を単純化している。
しかし、実際に Firefox の成功を分析すれば、垂直方向だけでも水平方向だけでもダメだ、という事がわかるだろう。
角度はその時々で変わるだろうが、おおむね斜め45度方向に進んでいけば、右肩上がりになるのである。

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